地理と気候  
 
台湾は、中国大陸福建省の南東に位置している熱帯の島で、その面積は約3万6千Ku(日本の九州よりやや小さい島)。 島の南北には中央山脈が続いており、これらの山脈は島の面積の約55% を占めている。 北にはオフィスビルが立ち並ぶ大都市台北、南には南国情緒豊かな高雄がある。また、嘉義市の南郊に北回帰線が横切っており、回帰線以北は亜熱帯、以南は熱帯に属している。

緯度からみると、一年を通して暑そうな印象がありるが、冬は案外寒い。 特に北部では12月から3月にかけて雨が多て肌寒く、暖房器具が欲しくなるほど。(この時期に台湾旅行をするのであればセーターかコートが必要) 3月を過ぎる頃から、じょじょに暖かくなり、長袖シャツ一枚で快適に過ごせる。5月末から6月末までは日本同様に梅雨があり、7月から9月にかけては台風のシーズン。この時期がもっとも暑く湿度も高いため、直射日光の下に長い間いるのは、相当こたえる。
言  語
公用語は、中国語(北京語)。 中国語は「国語」と呼ばれ、学校教育や公の場ではこの言葉が使われている。北京語の他にもいろいろな方言があり、 実際、多くの人々が家庭や市場などで使っているのは、「台湾語」(中国福建方言の一つ)。その他、客家語や、山地民族の言葉を話す人々もいる。戦前に日本教育を受けた60歳以上の本省人には日本語が大体通ずる。
人  口
人口は、約2078万4千人。(98%を漢民族。残りの2%が先住民族)先住民族とは、清朝時代に漢民族が大陸から台湾に渡って来る以前から台湾に住んでいた民族のことで、大きく9つの部族に分けられる。漢民族の中でも、戦後蒋介石の率いる国民党軍と共に台湾へやってきた人々を「外省人」、それ以前から台湾に住んでいた 人々を「本省人」と言い、生活習慣が若干異なる。首都台北(タイペイ) 約270万。高雄 約万。

経  済
世界第4位の外貨準備を持ち、国際貿易では世界第14位。(2000年)
国内総生産(GDP): 3,101億USドル
国民総生産(GNP): 3,144億USドル
1人当たりGNP: 1万4,216USドル
経済成長率: 6.0%
失業率: 2.99%

貿易実績(2000年)
貿易総額: 2,883億3,000万USドル
輸出: 1,483億2,000万USドル<主な輸出市場: 米国(23.47%)、香港(21.13%)、欧州(15.99%)、ASEAN(12.18%)、日本(11.19%)>
輸入: 1,400億1,000万USドル<主な輸入元:日本(27.54%)、米国(17.95%)、ASEAN(14.42%)、欧州(13.58%)>

歴  史
現在の台湾の大部分を占める漢民族が住む前は、山胞(東南アジア方面から台湾へわたってきた人々)と呼ばれる先住民族が住んでいた。

16世紀末期、オランダの植民地となるが、17世紀以後、中国大陸南部から漢民族が大量に台湾に渡り、その中の鄭成功(母親は日本人で、海賊だったと言われている人)が、オランダから台湾を開放したと言われている。 彼の息子の鄭経の代になって、本格的に統治するようになる。
19世紀末期、日清戦争で勝利した日本が、台湾と澎湖島を植民地と し、第二次世界大戦終了までの約50年間統治した。

大戦後、台湾は中国に復帰するが、内戦により蒋介石率いる国民党政府が台湾を統治する事となる。その後、台湾統治は、息子の蒋経国から李登輝大統領に受け継がれ、初の直接選挙が行われ、国民党政権から民進党の陳水偏が国民からの総意として、大統領に選ばれた。


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